素人書評。ジョン・C・ボーグル 米国はどこで道を誤ったか

2015年12月11日金曜日

独り言

米国はどこで道を誤ったか―資本主義の魂を取り戻すための戦い [著]ジョン・C・ボーグル


この本は私の好きな「金持ち父さん」シリーズで紹介されていた本なので読みました。

著者は米国の著名会社のバンガードを創立した、ジョン・C・ボーグルという超大物です。

バンガードと言えば低コスト運用のETFが有名です。


そんな投資業界の超大物が書いた本です。

要は今の投資業界、企業統治、株主は間違っとる、と言うことです。

投資業界を全否定ではないですが。


著者曰く、企業とはオーナー=株主のものである。

しかし最近はオーナー無視が横行している。(この本が書かれたのは2005年)

経営者は高額な報酬をとり、株主価値を傷つけるストックオプション、また短期的利益の追求、操作された会計。

そしてそれを本来なら防ぐべく、株主の代表である取締役会も経営者をチェックせず、オーナー資本主義ではなく、マネージャー資本主義が横行しとる、と。


また今の企業の株の保有割合は機関投資家、投資信託を運用する投資会社などの金融機関が50%以上を占めている。

だから本来なら株の大半を持っている、金融機関がオーナーの役割、チェックをするべきだが何もしない。

こういうのじゃいかん、と。

大まかにいえばそういう内容です。

そして問題に対する提言を書いています。



私の感想としては、そういう問題を通して資本主義とは本来どういうものだ?みたいなことがわかって勉強になりました。

オーナーの手に権利を取り戻せ、ということには少し疑問符はつきました。

要は一番大切なのは、企業の長期的利益です。

それに伴う株主に対する利益の分配です。

確かに株主の権利が阻害されているかもしれませんが、著者の話では株主に権利を取り戻せばうまくいく、という話だと思います。

しかし特定の少数株主が短期的利益を求めて動く可能性も否定できません。

問題は良識的な人が実権を握れるかではないでしょうか?

株主に期待し過ぎではないかと思います。


ボーグルさんはバンガードの設立者でもありますので、機関投資家が実権を握るのことがいいのかもしれませんが、個人投資家として、その人の利害を満たしてくれる人が実権を握るのであらば、機関投資家よりマネージャーを選ぶかもしれません。

ただボーグルさんのいわれるように、適切な相対的評価に対してマネージャーは評価されるべきだと思います。

財務内容とか他社との比較、キャッシュを生み出したかなど評価基準はあると思います。


この本は素人投資家にも資本主義や企業統治のあり方、株主の立場などを考えさせてくれる良著だと思いました。