書評:ジム・クレイマー「株式投資大作戦」

2016年3月30日水曜日

投資ネタ

ジム・クレイマー(日経ビジネスオンラインより)


影響力のあるアメリカ人投資家たち


日本の個人投資家の発想は、アメリカ人に影響を受けている部分が多いと思います。


ウォーレン・バフェット、チャールズ・エリス、バートン・マルキール、グレアム、フィリップ・フィッシュー、テンプルトン、ハワード・マークス、ジェレミー・シーゲル、ロバート・キヨサキ等です。


投資を勉強する上で、上記の人たちの考えに影響を受けないというのはありえない。勉強の素材はアメリカ人の本が多いし、理に適っている内容が多い。私もアメリカ人の考えに相当影響を受けていると思います。



ジムクレイマーは毛並みが違う。


今回のテーマである「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」もやはりアメリカ人が書いた本ですが、少々上記に挙げられた人たちとは毛並みが違います。


著者のジムクレイマーは元ヘッジファンドマネージャーで、現在アメリカの投資番組の司会者です。いかつい顔とマシンガンのようなトークでアメリカのお茶の間では超人気もののようです。


でどういう風に毛並みが違うかというと2つあって、

  1. 「バイアンドホームワーク」という概念
  2. 投機を認めていること

です。



バイアンドホームワーク


1つ目のバイアンドホームワークはバイアンドホールドのもじりです。ジムクレイマーは買って持ち続けるだけでは駄目で、バイしたあともしっかりホームワーク、勉強しなくては駄目だと言っています。買ってそのまま持つだけでは、企業の見通しに変化があっときどう対応するのか、と。


当たり前といえば当たり前ですが、実際にどれだけの投資家がホームワークをやっているかということです。あんまり「しっかり勉強しろ!」と言われれば、読者に嫌われてしまいそうなのであまり書きたいことでありませんが、ジムクレイマーは1銘柄につき、週に1時間勉強できないのなら、個別銘柄に手を出すべきではないと書いています。


この考えに私は賛同しています。


私が勝手に思っていることは、「努力しないとほとんど金持ちにはなれない」ということです。多分ラッキーパンチで大きく儲けることは難しく、ほとんどは努力の賜物でしょう。それが近道じゃないかなと。


実際のところ、私はそんなに勉強できていないのですが、この言葉を私は忘れないようにしています。ブログを書くのもホームワークの一種だと考えています。



少しは投機を認めよう。


さてもう1つの投機を認めているところが、本書の最大の特徴かもしれません。


そうは言っても、投資資金の最大20%、高齢者には投機は止めろと言っていますが。それを抜きにしても、投機を認めるのはなかなか一般的にはない話です。


ジムクレイマーがいうには、投機、ギャンブル癖は人間に本来備わっているもので、それを無理矢理止めても、ダイエットで精進料理ばかり食べて長続きしないように、投資もギャンブルを多少認めないと長続きしない、と言っています。


ダイエットでもたまには肉を食わないと駄目だろと。


正直、この話を読んだとき、「ん?(・・?」となりました。


今まで投機は悪、と決めつけていましたから、投機はいいことだみたいなことを言われても。しかし元ヘッジファンドマネージャーで実績を残した人に言われると、常識を疑ってしまいます。


また本書は文章全体から、ジムクレイマーの熱いエネルギーが伝わってきて、ぐいぐいと読み手に迫ってくる本です。


ジムクレイマーの文章の勢いと説得力にかかると、

やはり投機はした方がいいのか~

となってしまいます。笑


実際に投機で成功するのは難しいとは思っていますが、私は本書に影響され一部銘柄ではキャピタルゲインを狙っています。面白くなきゃ続かないというのは少しの真理を突いているのではないかと思います。



勢いのある本書が好き。


ジムクレイマーの熱い人柄もあって読み物としても面白い本書ですが、実は続編がでています。


[ジムクレイマーのローリスク必勝講座]という本ですが、実はこの本でジムクレイマーは投機を否定するようなことを書いています。笑


じっくり金持ちになろうという、株式投資大作戦とは少しイメージが違う、大人な言葉が多数でてきます。ジムクレイマー本人も続編で書いていましたが、考えが以前より洗練されたらしいですが、私は前書の株式投資大作戦の方が勢い、野趣味が合って好きです。


実際にジムクレイマーは投機で成り上がった人ですから、投機を認めても良いんじゃないかと思います。投機は失敗する可能性の方が高いが、成功するとけっこうな利益を得ますから、やる価値はあるとも考えられます。


続編も充分に投資に役立つ内容盛りだくさんですが、本書は投資にも役に立つ上に、モチベーションアップで元気がでる面白い投資本という表現がぴったりです。


ひょっとすると合わない人もいるかもしれませんが、普通の投資本とは違う、非常に面白い本です。