予想外に健闘していた、AT&Tの2017年第2四半期決算。

2017年7月28日金曜日

AT&T 個別銘柄




2017Q2は減収増益だが、悪くない。


AT&Tが2017年第2四半期の決算を発表しました。内容としては減収増益です。しかしアナリスト予想は上記の表のように悪くありません。この結果を受けて、翌日の株価は5%上昇しました。



気になったところ



  • 電話契約者数の落ち込みはそこまでひどくなかった。Tの米国内の電話契約者数の減少  予想:25万6千人 → 実際:8万9千人
  • 競争激化と言われながら利益率上昇。  営業利益率 2016Q2 21.45 → 2017Q2 21.6


全体的な感想としては、「悲観的な見方を和らげる内容だった」と言えるのかなと感じました。



顧客をライバルに大きく奪われると思っていたが。


Tは大きく分けて電話事業とエンターテインメント事業、国際事業があります。



電話事業では、Tモバイルやスプリントの攻勢にAT&Tやベライゾンの顧客が奪われるているのでは?という予想でしたが、実際には予想を下回る契約者数の減少幅でした。減少していることには変わりないのですが、そこまではないと。TモバイルのQ2の契約者は約80万人増加したらしいですので。Tは約9万人の減少です。


Tモバイルは無制限のデータプラン、スプリントは大幅な割引を武器に攻勢に出ているようですが、Tもそれに対抗するように新サービスを提供しました。10ドル追加で無制限のデータプランとテレビ番組のストリーミング放送『ディレクTVナウ』を使用できるサービスです。これが顧客の減少に歯止めをかけ、新規顧客の開拓にも繋がっているようです。


エンターテイメント事業では、「112000のIPブロードバンドネット追加、合計8000のブロードバンドネット追加」とAT&Tの公式サイトでは出ていましたが、よく意味は分かりませんでした(;゚Д゚)。「ネット」は正味という意味なのか、文字通りのネットという意味なのか。しかし増えているところを見ると、いい方向であることには間違いないと思います。


ただテレビの総加入者数は前年とほとんど変わっていないようです。その代わりにタブレット端末の契約数が増えたみたいです。エンターテイメント事業全体では伸びています。


しかし今回、営業利益率が上がっているのには驚きました。前年同期の21.45%から21.6%に上昇しています。競争激化というので、利益率が減っている印象がありましたが、減るどころか上がっている。まあコスト削減効果なのですが、Tもコスト削減できるんだ、と思いました。


後は国際事業も伸びたようです。特に新市場であるメキシコでの伸びが堅調のようです。




AT&Tの方向性は間違っていない?


全体的な印象としては、売上も前年比較では減っているし、電話契約者も少し減っている。利益もコスト削減効果であろうと思われるので、驚くほどいい内容でもないと思うのですが、多分今年に入り、あまりにも期待が低く株が売られていたので、この結果で株価は上昇したと思います。


契約数の減少が思ったほどなかったので、Tの新たなる方向性=通信とエンターテイメントの新戦略がいい方向に働いている、という思惑を生んだのかもしれません。


あとは満を持して、タイムワーナーの買収となるわけですが、CEOは年内には完了すると言っております。仮にそれが成立したとして、タイムワーナーのコンテンツを武器にどこまで戦えるかが、これから気になるところです。



ベライゾンと全く同じ業態ではもうないと思う。


個人的に思うのは、Tはもう今まで通りの通信事業者としてとらえるのは無理があるんじゃないか、ということです。多分、もう携帯電話とかネットだけを扱う事業じゃない。それが良いとか悪いとかではなく、事業内容的にベライゾンとかTモバイルと同じ土俵で比較するのは無理があるんじゃないかと思います。


どちらかいうとコムキャストと同じ業種になる思います。メディアも通信も扱う総合企業というような。Tはタイムワーナーの買収が完了すれば、「通信事業」と「エンターテイメント事業」の二つに分けて、別々にCEOを置くらしいですし。明らかに通信だけの企業じゃないような気がします。バットマンやハリーポッタを有するタイムワーナーですからね。


そう考えると、TのPERはもう少し評価されていいと考えています。コムキャストと比較しても。